日本の朝食には欠かせない食パン。
今やもう「パン派」か「米派」かと問われる程、日本の食卓に食パンが並ぶことが
当たり前ですよね。
そんな食パンですが、パン屋さんにはいろいろな種類が並んでいるのをご存知ですか?
なんとなく好みはあると思いますが、どんな違いがあるんだろう?って思ったことは
ありませんか?
代表的な種類でその違いを比べていきましょう。
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①山型食パン

別名「イギリス食パン」、または「山食」とも言われています。
発祥はイギリス。(だからイギリス食パンなんですね)
型のトップぎりぎりまで発酵させ(個人差ありますが)、焼く時に型の蓋をせずに焼くため
焼き上がりは山型に盛り上がっているのが特徴的ですね。
縦に伸びるのでクラムは気泡が縦に大きく伸び、軽い食感に焼きあがります。
また、蓋をしないことで山型になったトップ部分に熱が直接当たり、この部分がパリっと
した食感に焼けます。
食パンには砂糖や卵、バターや牛乳などの「副材料」がたくさん含まれている印象ですが、
山食パンはその副材料が少なかったり含まれていなかったりと、あっさりした味なのが
特徴です。
食感はふわふわと軽い。トーストするとサクっとした歯切れを感じることが出来ます。
食べ方としてはトーストして食べるのがオススメ!
②角食パン

こちらは別名「プルマンブレッド」。発祥はアメリカ。
アメリカにある車両会社である「プルマン社」の鉄道車両にパンの形が似ている
ことでそのように名づけられたそうです。もうかなり昔のことです。
または「角食」なんて言われたりもします。
実はこの呼び名にも違いがあって、外国産の小麦を使っていると「プルマン」、
国産の小麦を使ったものは「角食」と呼び分けたりするのだとか。
山食とは対照的に副材料をしっかりと使って作っていくのが本来の作り方。
こちらは焼成時に型の蓋をして焼くので四角い形に焼きあがります。
また、蓋をして焼くので「水分の蒸発が少ない=パンの中に水分がたくさん残る」と
いう現象が起き、その結果クラムは水分を多く含んだしっとりとした状態に
焼きあがります。
水分を多く含んでいるためパンの老化も遅く、その効果で時間が経ってもしっとりと
した食感を保ってくれます。
食感はもっちり、しっとり。そして柔らかい。
食べ方としてはトーストせずそのまま、もしくはサンドイッチがオススメ!
●番外編:ワンローフ

これは日本では、食パン自体の名前というより「成形のやり方の一つ」。
他に「俵成形」や「丸め成形」、「U字成形」などがありますね。
アメリカでは「ワンローフ」という食パンの名前として扱われるようです。
めん棒を使って軽くガスを抜きながら生地を伸ばし、伸ばした生地を表面を
張るようにしてナマコ型に丸めていきます。
ガスは抜きすぎない程度に伸ばすため気泡は大きく、
しっかりと張って成形するため窯伸びが良く、歯切れもいい食パンになります。
このように食パンの種類や成形方法によって、同じ材料を使っても食感が大きく
変わります。奥が深い・・・
もっともっと勉強して突き詰めようと思うのでした。
今日も読んでくださりありがとうございます。